働くママは苦労が尽きない

院内託児所とは病院内、あるいは近隣にある託児所を指します。通常の託児所とは異なり、経営母体である病院に勤務する医師や看護師などの病院職員の子供に限定して保育業務を行っているのが特徴です。看護師をはじめとする病院職員は、仕事のスケジュールが不規則なため、育児との両立が困難な問題があります。特に乳幼児の頃は目が離せない状況でもあるため、常に近くで子供の様子を見守ることができる院内託児所は、子育て中の病院職員にとってありがたい存在と言えるでしょう。

ただし、院内託児所は、通常の託児所と比べて利用者が病院関係者に限定されているので、利用者同士が病院内でも密接な関係にあり、人間関係が煩わしくなるというケースもあります。また、設備が充実していないというケースも耳にします。

院内託児所は、病院の空き部屋をそのまま保育スペースに流用することがあり、保育環境の整備が十分ではないと感じる人がいるのは、そのためでしょう。子育て中の女性スタッフが多数活躍している病院では、子育てに理解があるので院内託児所の重要性も熟知しており、施設の充実にも積極的かもしれませんが、まだまだそのようなところは多くないのが現状かもしれません。

また、院内託児所があっても、受け入れられる人数が限られていて、希望してもなかなか利用できないというところもあるようです。そのため、育児と仕事の両立を考えている医療従事者は、できるだけ早い時期から院内託児所が充実している病院や子育てに理解のある職場を調べておくべきでしょう。